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●藤田コーディネーター お話向きを伺っているとマイカーを必ずしも排斥する訳ではなく、役割分担という様な上手い棲み分けがないだろうかといったようなお話に私には聞こえてきました。そこでマイカーに対しややこれを抑制し、公共交通機関を優先しているという例を次のVTR、海外の例ですが、日本の実例も入っているのでご覧頂きたいと思います。 ―VTR上映― 太田さんはチュリッヒもご覧になっていらっしゃいますか。 ●太田先生 ええ、行きました。 ●藤田コーディネーター 随分、徹底していますね。 ●太田先生 チューリッヒというのはスイスで、日本にいるとスイスの情報は殆ど知られていません。鉄道だと山岳鉄道ということで有名ですが、都市の交通というと何だったろうという気持ちで行きましたが、非常に派手さはないが、極めて着実に現実的な方法をきちんと行っているということに驚きました。 先程VTRにありましたように、優先システムは別に新しいアイデアではありませんが、その背後には市民の公共交通を優先させようという徹底的な合意の基、使っている技術というのは非常にハイテクで操作している訳です。外からみると派手さはなく、国民性が影響しているのかなあと思いました。 同じように低床バスとか低床の市電がどのようになっているのかと思って見ましたが、あまり普及してはいません。本当に必要な車両の部分だけを部分的に低床するような車両を着実に入れていくということで、一挙に新しくやるというのではなく、徹底して次のステップへ進んでいくというのに大変強い印象を受けました。 ●藤田コーディネーター 荒谷さん、シンガポールというのは、私の見方からですとかねてから行政の強いところですね。シンガポールで行われるというのは半分判るにしても、それほど行政の強くないチューリッヒでこうした合意が形成されるというのは大したものだと思いますが、とうご覧になりましたか。 ●荒谷先生 このようなことを言うと怒られるかもしれませんが、大変羨ましく感じました。日本より、都市や環境、公共交通等の公共的なものについての理解が深いのかなあと思い見ていました。
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